2020年3月15日日曜日

毛沢東の亡霊

WHOが新型コロナウイルスによるパンデミックをようやく宣言したというのに、視察に武漢を訪れた習近平は、既に中国がウイルスを制圧し感染を収束させたことを印象づけようとしている。武漢の党委員会トップの王忠林は、習近平に媚びて「感恩総書記、感恩共産党、听党話、跟党走,形成强大正能量」などと、中国人民に習近平や共産党への感謝を強いている(不評を買っているが)。まるで文革期のスローガンみたいで、半世紀を経て毛沢東の亡霊が現れたように思われる。


毛沢東を題材にしたポップアートといえばアンディ・ウォホールに尽きるが、ロイ・リキテンスタインも作品を残している。共産党が国民党軍と戦いながら行軍して、瑞金から延安までを徒歩で踏破した「長征」を描いた Frederic Tuten「The Adventures of Mao on the Long March」の表紙に用いられている。この絵の毛沢東は独裁者には見えず、どこか憎めない。

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