2020年6月4日木曜日

洋公主 양공주

かつて韓国人が抱いた日本軍従軍慰安婦のイメージは、「洋公主」と呼ばれた米軍慰安婦と共通だったことは前述したが、日本軍従軍慰安婦が政治利用されて尊敬の対象となっているのに対して、米軍慰安婦は未だに蔑まれており、両者の扱いに格差が大きい。創作物である慰安婦少女像が、歴史の記憶までを歪めてしまっている。



洋公主たち

2020年4月14日火曜日

朝鮮人従軍慰安婦のイメージ

1965年公開の韓国映画「사르빈강에 노을이 진다(Sunset on the Sarbin River)」は、ビルマ戦線の日本軍に配属された朝鮮人の将校とゲリラの女性兵士の悲恋を描いた作品である。日本軍において将校にまで上り詰めた朝鮮人という役どころは当時の大統領朴正煕を想起させる。朝鮮人であれど将校昇進への門戸は決して閉ざされていなかったことが韓国では広く知られていたのだろう。恋愛映画の主役をはっていたことから、当時、今で言う「親日派」のようなマイナスイメージは無かったと思われる。

この映画が面白いのは、朝鮮半島から調達された慰安婦がビルマに配置される場面が見られることである。朝鮮人慰安婦たちのいでたちは、戦時下ではありえないワンピース姿にパーマヘアーで、あのオカッパ頭にチマチョゴリの少女像とは全く異なっている。その玄人っぽい蓮っ葉な仕草からも、慰安婦は、日本の戦後の街娼、パンパンガールと同様に描かれている。恐らく1965年当時の韓国人の抱く慰安婦のイメージは、「第五種補給品」とも呼ばれ蔑まれた米軍慰安婦であり、軽蔑や同情の対象になれど、いまのように尊敬の対象にはなりえなかった筈である。

映画の広告はまだ漢字混じりのハングルで、俳優名も漢字表記だった




プロフェッショナルの慰安婦のお姐様方はチマチョゴリなど穿かずスカートを穿く

プロフェッショナルの慰安婦のお姐様は戦時下でもパーマヘアー

プロフェッショナルの慰安婦のお姐様はたっぷり稼いで戦場でも煙草をスパスパ吸っていた

 プロフェッショナルの慰安婦のお姐様は下着姿でウブな将校を誘惑する

2020年4月6日月曜日

経口感染の回避


COVID-19、武漢ウイルスの感染は、経口感染が主で、糞口感染もあるが、血液感染の報告はない。従い、AIDSウイルスと違って、セックスによる体液を介した感染がない。手指や身体を十分に洗浄して、完全なるマスクをつけてキスを諦めれば、性器による交接を行うことは可能に違いない。身体を消毒するのは現実的ではないので、パートナーに感染の疑いがあるケースでは、性器だけを露出させた防護服を着て事に臨むのがよいかもしれない。


上の写真のように、ボンデージ趣味の一つと思われる、ラバースーツを着て同様の行為を行うフェティッシュ趣味は目にしたことがあるが、防護服、宇宙服、潜水服などを着て行為に及ぶ特殊例もあるようだ。例えば以下のような作品が描かれており、どこか様式美のようなものが存在していると感じた。
https://twitter.com/atargnonanosrp/status/1240989219461316609?s=2け1

売春ビジネスのように相手のことが詳しく分からないケースでは、経口感染を徹底して避けるために(むろん売春婦と客の双方の了解があればの話になるが)売春婦と客のどちらか一方の頭部もしくは性器を壁を挟んで隔離してしまうことも一案である。チェコのどこかにそのような売春窟があると聞いたが、調べてみるとフィクションと思われるビデオが容易に見つかった。裸の売春婦たちは壁を挟んで拘束されており、まさに「公衆便所」、「性奴隷」の扱いである。


2020年4月1日水曜日

流行するマスク

マスクが流行して世界の国々が奪い合いをすることになるとは思いもよらなかった。

雑誌「SKIN TWO」所載

菊地成孔「街中が彼女だらけになってしまった日に、彼女はいない」
イスラム教徒の女性がヒジャーブと云うヴェールで、目以外をすべて隠す習慣に、少年期から性的な興奮を抱いていた筆者は、彼女の、モダンアートと言うに全く躊躇がない、驚異的な技術力とコンセプトに圧倒され、たちまちファンになった。鼻と口さえ隠せば、誰にだってなれる。夢でデートもした。ヴェールを付けたままのセックスも夢想した。勿論、全裸で互いの性器を結合させている最中も、ヴェールは絶対に取らない。筆者は、驚異的なスキルを持った女性に良性の転移を起こし(=恋をし)、互いに激しく傷つけあう事への恐怖がある。神経症の症状であろう。そして恐怖が大いなる官能であることはどなたでもご存知であってほしい。筆者は自らの顔を持たぬ彼女を愛していた。
https://hillslife.jp/culture/2020/03/03/city-of-amorphous-34/

2020年3月30日月曜日

李氏朝鮮がイスラム教風俗の起源?

李氏朝鮮の貴族階級である両班の妻は、儒教の教えにより外部の男性に顔を見せることを禁じられていたため、外出時には男性の視線から身を守るため「チャンゴ」と呼ばれる外衣を着用していた。これは20世紀初頭においても見られた風俗で、観光土産用の絵葉書にも取り上げられている。イスラム教徒の女性が同様の目的のために着用している「チャドル」(髪と全身を覆うが顔は露出している) や「ニカブ」とも酷似しているのが興味深い。

「チャンゴ」は両班階級に限られた風俗で、庶民階級において普及したものではない。面白いのは、庶民階級では同時期に、男児を産んだ証として屋外で乳房を露出誇示する、現在の価値観では破廉恥極まりなく感じられる風俗が存在していたことで、韓国人はこれを恥辱と感じるのか、このような風俗が存在した事実を頑なに否定する。

周知のように、近年、韓国人は日本に対して桜や剣道の起源が朝鮮半島にあることを主張しており、さらに大胆にも儒教やキリスト教の起源が韓国にあるとまで主張している。まるで地政学的に辺境に位置する韓国が世界史の中心にあるかのように。今後はイスラム教の風俗が朝鮮半島由来であると主張するかもしれない。






2020年3月29日日曜日

How Do You Like Your Eggs?

イスラム教徒の女性が全身のみならず頭部から顔までを隠す「ニカブ」(下図のように目の部分が開いている)もしくは「ブルカ」(目の部分も網状になっていて隠されている)と呼ばれる布は、女性の美しい部分を見知らぬ男性たちの不躾な欲望から守るためのものらしい。

Banksy 'How Do You Like Your Eggs?'

2020年3月27日金曜日

春色初音之六女

逆立ちした少女の股間が本来顔のある部分に位置して、布で覆われているとはいえ、隠されるべき秘められた部分は見ず知らずの男性たちの好奇の眼に晒されている。

顔と性器の位置が逆転して描かれたというと、歌川国貞の「春色初音之六女」の例の春画であるが、こちらは性器を隠す布のない分、開けっぴろげ過ぎてグロテスクな怪物を見る気分だ。

  

2020年3月26日木曜日

羞しい曲芸

膝丈のスカート姿の少女がやわら逆立ちして「大胯開き」をすると、その股間に作り物の「顔」が取り付けられていて驚く。そうして観るも羞しい姿勢のまま、脚を腕に、腕を脚に替えて身体をくねらせて踊られると、艶かしさが消え、手の長い畸形体型の踊りのようにも見えてくる。

綾瀬はるかの腹踊りなんかより数倍破廉恥極まりない筈の、この曲芸は、上海を初めて訪れた際に観た雑技団の演目にもあったと記憶している。今では諸事情により観るのは難しいのだろう。







2020年3月23日月曜日

偉大なアメリカのヌード

グッチのバラクラバ・ジャンパーの写真を見た際に頭を過ったのは、トム・ウェッセルマンの「グレート・アメリカン・ヌード」と呼ばれる一連の作品群であった。ウェッセルマンは、アンリ・マティスのように裸体を肌色でベタ塗りして、目や鼻は描かずに、髪と陰毛、乳首と口唇と陰唇を、それぞれ別の色で塗り分けている。正直に言うと、グッチのセーターは、これら著名なポップアートのある意味古典的なポーズをとる裸体の「口唇」と、陰毛から覗く「陰唇」のコンビネーションを想起させたのだった。本来ならば赤い口紅を塗った唇のある場所には、まわりに毛の生えた性器があって、その唇の間からはまた別の唇が覗いている。目眩く妄想。

  


2020年3月19日木曜日

プラダマリアの口唇

グッチのバラクラバ・ジャンパーが批判を浴びたのは、果たして黒人の「口唇」の特徴を模して誇張したためだけなのか? ちょうどその一年前、プラダがクリスマス用のギフトコレクション「プラダマリア(Pradamalia)」で「オット」なる奇妙なキャラクターの顔を黒く赤い唇を顔一杯に大きく分厚くしたことで世に炎上を引き起こしたのとは少し事情が異なり、もっと複雑で、見る者の深層心理にまで関わる何かがあったのではないだろうか。


 「口唇」のアイコン

サルバドール・ダリが作品「メイ・ウエストの部屋」のために製作したリップ・ソファ

  
メイ・ウエストのソファに倣って作られたマリリン・モンローのリップ・ソファ

2020年3月17日火曜日

バラクラバ・ジャンパー

首元を伸ばして口元まで引き上げたタートルネックセーターを着た周迅の写真を前に載せたが、これとよく似たスタイルで着こなせるグッチの「バラクラバ・ジャンパー」が、黒人に対して差別的だと批判を浴びて、グッチは謝罪して販売中止を余儀なくされたのは記憶に新しい。「バラクラバ・ジャンパー」は引き上げたタートルネックの口部分に穴の開いた大きな赤い唇のモチーフが編み込まれていて、穴からは口が見えるようになっている。赤く分厚い「口唇」が黒人の身体的特徴を揶揄しているように見えるのが批判理由とのことであった。

 

2020年3月15日日曜日

毛沢東の亡霊

WHOが新型コロナウイルスによるパンデミックをようやく宣言したというのに、視察に武漢を訪れた習近平は、既に中国がウイルスを制圧し感染を収束させたことを印象づけようとしている。武漢の党委員会トップの王忠林は、習近平に媚びて「感恩総書記、感恩共産党、听党話、跟党走,形成强大正能量」などと、中国人民に習近平や共産党への感謝を強いている(不評を買っているが)。まるで文革期のスローガンみたいで、半世紀を経て毛沢東の亡霊が現れたように思われる。


毛沢東を題材にしたポップアートといえばアンディ・ウォホールに尽きるが、ロイ・リキテンスタインも作品を残している。共産党が国民党軍と戦いながら行軍して、瑞金から延安までを徒歩で踏破した「長征」を描いた Frederic Tuten「The Adventures of Mao on the Long March」の表紙に用いられている。この絵の毛沢東は独裁者には見えず、どこか憎めない。